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出会い19

Sさんも妙齢の女性です。年相応の性知識を持っています。
そんなSさんが誰にも言えずに秘めていた想い。
それは偶然ネットに流れているAVを見た時に抱いたモノでした。
画面の中で若い女性が若鮎のように身を跳ねさせて感じていたのです。
その姿に密かな憧れを抱いたのでした。

Sさんがセックスで素直に感じることが出来ないのは、
彼女の心の中に城壁のようにそびえ立つ”自己肯定感”でした。

幼い頃からずっと美人として羨望の中で生きてきたSさんです。
その環境は”そのままの自分”で良いという自己肯定感を育んで来たのです。
それ自体は良いことです。

反面で美貌が故に”そのままの自分”で異性にチヤホヤされてきた
Sさんは、異性のより良く見られたい。モテたいという強い欲求を
抱いたことが皆無でした。
思春期の誰もが抱く異性への渇望の欠如。
それはすなわち異性へモテたい。より良く見られたい。
というリピドーから生じる狂おしい努力をせずに成長してしまった
とも言い換えられます。
すなわち自分磨きをする必要がなかった故の中身の薄さ、
受け身な態度が身についてしまったとも言い換えられるのです。

Sさん自身、ずっと中身の薄さは自覚していました。
自覚はしていても、中身を見ず、美貌だけでチヤホヤする男性達。
その存在のせいで自分の存在にジレンマに陥っていたのです。
結果、Sさんは自分を育て直すよりも、中身は薄いまま、
”自己肯定感”の城壁で自分を護ることを選んだのでした。

若鮎のように身を跳ねさせるようなセックスに憧れながらも、
自分の礎である美をかなぐり捨てる-恥も外聞もかなぐり捨てて性の愉悦に身を任せる。
言い換えればみっともない姿や無防備な姿を他人に晒すこと、
自己肯定感が損なわれる行為を極端に恐れるようになっていたのです。

旦那さんは静かに告げました。
Sさんの中に潜む“自己肯定感の”壁の存在を指摘したのはNさんで
あることを。そしてチャットで良いから一度話してみないか?
と誘ったのです。
ひた隠しにしてきたコンプレックスを見透かされたSさんは
素直に提案を受け入れざるを得ませんでした。

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