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Nさんとの対面6

私とYは一つのベッドで寝ています。仕事の時間はもちろん別々です。それに加えて、自宅で過ごす時も各々の部屋に籠もって自分のことをするのが主な日常です。しかし寝るときは必ず一緒に寝るというのが私達夫婦の約束の一つでもあるのです。この日、先に風呂を終えた私は一足先にベッドに入りました。Nさんとの話や、泉の畔で眠る裸婦の絵を見た嬉しい衝撃を思い返しながら、気付けばウトウトと幸福感の中で微睡んでいました。や...

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Nさんとの対面5

芸術について語り合う楽しいひととき。これがNさんとの初対面でした。意外なことにそれ以上は何も、性的な話題に触れることすらなかったのです。私達は夜の駅でNさんを見送りました。彼はまるで長年の友人との別れを惜しむかのように私とYの手をしっかりと握り、手に温もりと、やんわりとした笑みを残して車上の人となりました。今思えばおかしなことですが、正直にいえば、ほっとしたような、拍子抜けしたような何とも言えぬ気分...

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Nさんとの対面4

美術館を出ると、既に夕方になっていました。足早に家路を急ぐ人々が目の前を通り過ぎていきます。しかし、魂の震えるような素晴らしい絵画と出会った興奮醒めやらぬ私は、Nさんともっと絵画について話したいと思っていました。その気持ちをくみ取ったのでしょう。Nさんはカフェに入りましょうか、と誘ってくれたのです。私達は美術館に併設されているカフェに移動しました。そこでNさんは彼なりにあの絵の解釈を話してくれたので...

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願望から現実へ4

元記事を削除したため、再掲載いたします。無論半年の間2人だけでここまでの結論に至ることが出来た訳ではありません。「枷」について語ってゆくにつれて、私も、Yも、自分達を取り巻いている「枷」がどれほど根深く自分達を雁字搦めにしているのか。改めて気付かされることとなりました。最早私達にとって、どこから手を着けて良いのかすら解らない、手に負えぬ状態にあったのです。私は、私達を雁字搦めにしている「枷」を取り...

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