分水嶺5
- 2019/06/24
- 21:38
Yに触れた私は、不思議な感覚に見舞われました。ひと言で言うならば、まるで初めて肌を合わせる女性に触れているような新鮮な感覚でした。今までの人形のようなYとは明らかに違いました。乳房や女性器といった性感帯だけではなく、首筋や唇、背中に触れただけでも、過敏なまでに全身で反応するのです。今までも過敏ではありましたが、どこか心と体がバラバラに感じているような-Yに言わせれば常に冷静な自分が離れた場所で観察して...
分水嶺4
- 2019/06/17
- 22:30
「あの…」と、Yが言いました。そして「相互オナニー、しませんか?」と誘ってきました。相互オナニーをしながら、動画の内容を反芻し、興奮と感情を共有することで絶頂感を共有したいと思ったのでしょう。そして、高揚感の中で心の内を伝えるつもりなのでしょう。感情を表すことが苦手な私とYにとって、相互オナニーは感情を包み隠さず伝えられる貴重な機会となっていたのです。私はYの感情に触れたいと思いました。どのような気持...
分水嶺3
- 2019/06/10
- 22:43
画面の中で放心しているYの顔は眉間から鼻筋、頬、顎へと皮脂が浮き上がり、テカテカと光っています。頬は濃い桜色に染まっていました。その表情は情交の悦びに浸っている、牝そのものでした。NさんはYの顔に馬乗りになり、ペニスをYの顔の前に持って行きました。それは情交の証-Nさんの精液と、Yの白濁した愛液でヌラヌラと光っていました。画面越しにも濃密な男と女のニオイが漂ってくるようでした。Yは何も言われずとも小さな口...
分水嶺2
- 2019/06/03
- 22:05
私とYはバスローブ姿でソファーに腰掛け、ミネラルウォーターで水分を摂りながら肌の火照りが収まるのを待ちました。冷却時間をおかずに動画を見たら、心臓が耐えられそうもなかったのです。幾度かYに話しかけました。しかし心ここにあらずな様子で、上の空の返事が返ってくるばかりでした。Yがこうなった時、心の中で考えをまとめている時なのです。私に出来ることはただ、Yが自分から口を開くのを待つことだけでした。私は混乱し...