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出会い11

先にも触れた通り、Sさんは家事がまったく出来ませんでした。
結婚後も家事をするつもりもなく、食事の世話から洗濯、掃除まで。
すべてを旦那さんが担っていました。それを当たり前と思っていたのです。

無論、旦那さんの家族は難色を示しました。
共働きをしている以上、少なくともSさんも家事を分担すべきではないか?
と異論が出たのです。しかし旦那さんがSさんを庇い、自分がSさんには家事を
させたくないのだ、と反発しました。
結局旦那さんが譲らず、それでうやむやになったのでした。

家族との確執以外の問題と言えば…。
Sさんと結婚してほどなくして、旦那さんが”寝取られ”願望を
持つことをはっきりと自覚したことでした。

(ここからはNさんも話をしてくれました)

旦那さんはSさんと結婚するまでの間、ほとんど性経験が
ありませんでした。学生時代に清水の舞台から飛び降りるつもりで
行ったソープランドでの童貞喪失。その後の1回の風俗経験。
それ以外の経験がなかったのです。

性経験の少なさは旦那さんのコンプレックスでもありました。
特に憧れのSさんと結婚し、夫婦となったことで、それは旦那さんの中で
大きな負い目として育っていったのです。

旦那さんは性経験が少ないことが見破られないよう、
涙ぐましい努力をしていました。ペニスの吸引機を使ったり、
セックスが下手な男の特徴をネットで検索し、ある程度の経験がある
ように装っていたのです。

そのような中で、彼は出会ったのです。
インターネットを彷徨っている時に「寝取られ」という言葉と。
そして「自分の最愛のパートナーが自分ではない異性と性的な関係を持つことに興奮する性質」
という説明に頭を殴られたような衝撃を覚えたのです。

旦那さんは心臓をバクバクさせながら
「寝取られ」というワードで検索を重ね、一つのHPに行き着きました。
(それは私がNさんと出会ったHPでもありました)
そこに集う、自分の妻や彼女が他の男に抱かれている姿を見たいと
願い、熱心に書き込みをする男性達。特に、美しい妻を持つが故に、
寝取られたいと願う男性の気持ちが旦那さんの心を揺さぶったのです。

旦那さんは時間があればHPに入り浸り、
掲示板の書き込みを見るようになっていきました。
(この時はまだ勇気を持てず、書き込むことはありませんでした)

そして掲示板を通じてある一本の動画と出会ったのです。

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