私はNさんの提案に非常な魅力を感じました。
あの写真の女性に、実際に”共有妻”としてNさんと
お付き合いしていた女性と会う。当事者に聞きたいことや知りたい
ことはいくらでも思い浮かびました。
彼女がどのような気持ちの変遷を経て、”共有妻”に至ったのか。
”共有妻”となる前となった後、どのような変化が起きたのか。
そして今、”共有妻”であったことをどのように感じているのか。
性についての理解を深めることは、足踏みを続ける私とY,
そしてNさんの関係にとって間違いなく良いことだと思われたのです。
しかし、期待と同時に半ば諦めてもいました。
Yは臆病で慎重な性格です。そのYが他の女性と会うことに、
特にこのような秘め事に属する関係に他の女性を交えることを良しと
するとは問うて考えられなかったのです。
私は半ば諦めつつ、それでもYに尋ねました。
Nさんの提案をどう思う?と。
しかし、意外なことに乗り気になったのはYの方でした。
「あの、良いですか。Nさんのお話。
mitsuさんさえ構わなければ私、その女性とお会いしたい
と思います」と、珍しくYが強い調子で言ってきたのです。
そしてYは、あの写真を見て、どう感じたのかを話してくれたのです。
Yが写真から感じ取ったのは”性の悦び”
それと同時に”解放”でした。
Yはあの写真の女性が、全身で、何憚ることもなく
性の悦びに身を任せていたように感じていたのです。
それは未だにYには叶わぬモノでした。
そしてもう一方。
Yがもっとも気になった、
「あの女性が感じていた”解放”
私はそれがどのようなモノか知りたいのです」と。
無論、私の方に異論はありませんでした。
このようにして私達は”共有妻”となった女性と会うこととなったのです。