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Yの眼差し2

私は反射的にYの指摘を否定しようとしました。
しかし、その真っ直ぐな視線を前にして、自分を偽ること
は出来ませんでした。

それでも、寝取られ性癖があることを告げるのは
その時の私には出来ませんでした。私はただ、少々刺激的な
プレイが好きなだけのノーマルな男だとYに告白したのです。

Yは、「自分を偽るのは辛かったでしょう?」
と、笑って受け入れてくれました。彼女の笑顔によって私は
どれほど救われたことでしょう。

Yが側にいて笑ってくれる、
それだけで心は晴れ晴れとして満たされた
気持ちになれました。

不思議なことに、その日を境にサディストとしての自分も、
寝取られマゾとしての自分も、どちらも綺麗さっぱり消えて
しまったのです。

Yを辱めようという気持ちや、
Yを誰かに寝取られたいと思う衝動すら
起こることはありませんでした。

私達はただのノーマルな男女として付き合う
ようになりました。それで十分でした。SMプレイや
寝取られをしなくとも、ノーマルなセックスで十分
満たされていたのです。

そして、お互いがお互いにとってかけがえのない
相手となっていったのです。

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