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目10

リキのことでYが怯えてしまったのは残念でした。
それを抜きにすれば充足感の勝る山梨の自然探訪でした。

しかし、本当に重要な出来事はその後に起こったのです。

その夜、私達はNさんの家に宿泊することになっていました。

夕食に舌鼓を打った後で、Nさんに「ぜひ、あなたたちにお見せ
したいモノがあるのです」と、私達は”倉”へ招かれました。
…そう、その時の私達は知らなかったとはいえども、
NさんのSMの神髄、全てが秘められている場所へと私達は
招き入れられたのです。

私は、ついにその時が来たか、と覚悟を決めました。
今回の山梨来訪の目的がこれから明らかとなるのです。

”倉”の第一印象は、こぢんまりとした和の空間、言うなれば
楚々とした茶室のような印象を受けました。その印象を強く感じさせたのは、
部屋に据えられた囲炉裏と、壺や掛け軸や絵など、整然と置かれている
和の美術品の数々がそう感じさせたのです。

しかしその姿はあくまでかりそめのモノに過ぎませんでした。
(初心な私達にショックを与えぬよう、Nさんが淫具の類を目に着かぬ
場所へとしまっていてくれたのです)

Nさんは戸棚から上質紙で出来た封筒を取り出すと、私達の前に
音もなく差し出しました。私とYは顔を見合わせ、それからNさんを見ました。
彼は小さく頷きました。

その封筒に入っていたのは”Yが共有妻になった日2-3”
で触れた共有妻の写真だったのです。

私は、妙齢の美しい女性がウエディングドレス姿で老人と、
Nさんと交わっている淫靡極まりない光景に心を奪われました。
美と醜が交わることで、目の前がぐにゃりと湾曲するような感覚を
覚えるほど、それほど印象的だったのです。

そしてそれはYも同様でした。

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Re: ネトラレの悦び

ともさん

楽しみにしていただきありがとうございます。

またおいでください

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