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女が”開く” 分水嶺付記3

濃密な肉の悦びの前に”絆” ”愛情” ”貞操観念”は無力でした。
Yは圧倒的な”性”によって受精を望んでいる自分、
”女”である自分を否応なく受け入れさせられたのです。

Yの”理性”を越えた部分から
自分の”女”を開いた相手-”優れた牡”として受け入れた
Nさんに対する想い、狂おしいほどの”愛”が溢れてきました。
もっと深く繋がりたい。Nさんと自分の深い部分-自分の”女”で繋がりたい
という灼熱するような想いが涙とともに溢れてきたのです。

その”想い”はYを動かしました。
”情交”の最中、YはNさんの汗を自分の身体に塗り込みました。
それは汗ではなく、Nさんのニオイで自分を染めようとする無意識の行為。
Nさんの受精を求める”本能”-”優れた牡”であるNさんに所有されたいという
無意識の想いが表出したモノだったのです。

その時の私はYの行為の意味が解りませんでした。
しかし、Yの心の天秤が大きくバランスを欠いたこと
-危機的状況にあることを無意識に感知していました。
その場でYの心を引き戻さなければならないと私の本能的な部分で
痛切に感じていたことが今なら解るのです。

相反して、Nさんはあの時のYの気持ち
-所有されたいという想いを確実に把握していました。

情交の翌朝、Nさんは私とYを二人きりにしてホテルを後にしました。
その意味するところは私に突きつけられた”選択”だったのです。

”共有妻”はあくまで期間の限定された刹那の関係です。
だからこそNさんは真摯に向き合い、労力や金、時間を惜しまずに
私達と向き合ってくれているのです。

真摯さは私達にも求められます。
私達が迷い、悩み、足踏みを続けて前に進めぬ状況は
Nさんも暖かな目で見守ってくれます。時にはアドバイスも与えてくれます。
(仮に間違った選択をしても、やんわりと元の道へ戻してくれます)
しかし逃げること。投げ出すこと。成り行き任せにする不誠実な態度は
絶対に許してくれません。

今までのエントリーでも触れてきたように、
厳しい選択を迫られたとき、私には他人におもねる弱さがあります。
誰かの意見を聞き、その意見に乗るのです。
選択から逃げ、誰かに責任を丸投げする悪癖。
-弱い自分が出てしまうのです。
Nさんはお付き合いを通じ、私の弱さを感じていたのです。
そしてこの”擬似結婚式’においても端々から私の弱さを感じていたのです。

Nさんが私に求めていたのは真摯な答え。
それがあの朝私に突きつけられた厳しい選択
あなたは自分(Nさん)にYが所有されることを許しますか?
それとも異を唱えますか?(Yの夫であることを主張しますか?)
だったのです。(分水嶺では違う表現をしています)

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