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Yの性欲8

幼い頃のYは文学少女でした。
彼女は時を忘れて諸外国の様々な文学を読み漁っていました。文字の中の妄想で遊ぶことが、
Yにとって窮屈な現実からの逃避であり、楽しみでもあったのです。やがて思春期を迎えると、
その興味が性愛に関する文学へと向かったのも、自然の成り行きだったのかもしれません。

特にYの心を捉えたのは、「澁澤龍彦」の訳したフランス文学でした。
「悪徳の栄え」に代表される、サディストとマゾヒストを扱う小説の数々を読みながら、
Yは知識もないままに女性器を触り、オナニーすることを覚えたのです。

中でも、「O嬢の物語」は、その背徳と耽美な世界がYの心を奪いました。
Yは自分がOであることを想像しながら、Oの気持ちを反芻し、幾度も自分を慰めていた
ことを恥ずかしそうに打ち明けてくれたのです。

いかにも夢見がちなYらしい性愛の目覚めでした。
O嬢について、目を輝かせながら語るYを見ながら、私はほっこりした気持ちになりました。

私は、「O嬢の物語を想像しながら相互オナニーしてみようか?」と提案しました。
Yは恥ずかしそうに頬を染めました。それでも嬉しそうに、「お願いします」と言ったのです。

私達はO嬢の物語の場面を幾つも妄想しました。
エボナイトの棒で膣を拡張する場面や、調教用の卑猥な服を着せられている場面、背徳の館を
訪れた男に犯される場面。ルネの前で他の男に犯される場面。躾を受ける場面。

ステファンと引き合わされた時の、Oの心が惹きつけられて離れない場面。
ルネによってOがどれだけ性的な躾が出来ているか、誇らしげにステファンに語られる場面。
その恥ずかしさと、捧げ物となったO。反抗心を感じながらも、ステファンを受け入れていく場面。
そして、Oの心が堕ちた証として「焼き印」を受け入れる場面。無論、焼き印を公衆の面前で
公開する場面も想像しました。

私は時にルネであり、時にはステファン、ある時は背徳の館を訪れる名もない男となって、
OになりきったYを妄想の中で嬲るのです。YはOになりきってオナニーに耽りました。

無論、妄想はO嬢の物語だけに限りません。

私とYは、相互オナニーに夢中になりました。
ひとりで空想で遊んでいる時と違って、二人でする妄想は、想像もしないような展開や、
細かな心の機微まで映し出しました。

例えば、先の痴漢の妄想の続きを想像したとき、Yと妄想を広げている内に、もうひとり別の
痴漢が加わりました。私が「誰かYの痴態に気付いていた人がいたかもしれないね」と言うと、
Yの中で妄想が膨らみます。Yが痴漢(友人)に抵抗しないことを見ていた別の痴漢常習者
がYの正面に位置取ります。

(その人は何をしただろうね?)と私が尋ねます。
Yは(偶然を装って私のスリットを撫でます)と妄想を膨らませます。
Yが抵抗しないことを確かめた痴漢常習者は、無言の内に友人と共同してYを嬲り始めます。
Yは前後を男性に挟まれて痴漢をされながら、私の目の前で幾度も絶頂に押し上げられるのです。

そのような妄想で遊んでいる時、不思議なことに、これまでなかった程に自由で、束縛もなく、
素直な気持ちを口に出すことが出来ました。

妄想を共有することで、私とYは絆を強めていきました。
このようにして、私達の「性」の一部として、相互オナニーは当たり前の物となっていったのです。

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