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Yの性欲5

想像の中のYは、夏の出勤姿でした。フリルの着いた光沢のある白いサテンのブラウスと、グレーのミディ丈のペンシルスカートを身に着け、大きな革のトートバッグを肩にかけていました。Yはスシ詰めの満員電車の中で痴漢されていました。電車の隅へと追いやられ、二方を壁に囲まれた雑踏の死角のような場所で、Yは羞恥心から声を上げることも出来ず、尻を触られていたのです。(どんな男性ですか?とYが質問しました)私が思い浮かべ...

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Yの性欲4

Yは黙って私の告白を聞いていました。私が話し終えても、Yは俯いたまま、何も言いませんでした。私にはその沈黙が、軽蔑を含んでいるように思えてなりませんでした。「最悪だね、ごめん」と謝ろうと口を開きかけた時です。「あの…」と、Yがおずおずと口を開きました。そして、「見たい…です」と呟いたのです。私は意味が解らず「え?」と聞き返しました。するとYは、「mitsuさんがひとりでしてるところ…」と目を伏せたまま言ったの...

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Yの性欲3

私は、「どんなことを考えながら?」と、もっとも聞きたいと思ったことを尋ねました。Yは布団を口元まで布団に潜り込み、しばらくの間黙り込みました。Yは答えづらいことを尋ねられると、逆に聞き返してその場を逃れる癖があります。この時もそうでした。「mitsuさんもすることはありますか?」と聞き返してきたのです。私は答えに迷いました。Yが寝取られる淫夢のことを打ち明けようかと思いました。しかし、その時の私には勇気が...

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Yの性欲2

Yの性欲に触れること。私はそこで頭を抱えざるを得ませんでした。一般家庭でも「性」に関する話題は秘め事として口に出すことを憚られる話題です。男兄弟の長兄として育った私には女心の機微には疎い部分があります。…どう切り出せば良いのか。ましてや、モラルの強い旧家で育てられた上に、女性機能に問題を抱えるYの性欲に触れることは禁忌に近い罪悪感があったのです。私は何度か、折を見てYに性欲について尋ねようとしました。...

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Yの性欲

私はAさんとKさん、お二人とメールのやりとりを始めました。改めて自己紹介を交わした後で、何通かのメールのやりとりを通じ、徐々にお二人の性格が解ってきました。Aさんをひと言で言うなら、まず行為がある方でした。行為を通じ、信頼関係を築き、その上で相手の女性の心を開いていく。心は行為の後に付いてくるという考え方の持ち主でした。Kさんは真逆の方針で、相手を見つつ、まずはじっくりと信頼関係を築いた上で、行為に入...

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